精神栄養学
なにやら効きなれないこの言葉。
精神栄養学は
「精神疾患の栄養学的側面・食事療法」をテーマに扱う分野だ。
今日はこの精神栄養学をわかりやすく取り扱う良書
「こころに効く精神栄養学」を元に、栄養学の重要性を考えていこう。
うつ病に関心はありますか?
- 最近やる気がない。職場でも集中できない
- 気分が憂鬱。ふさぎがちだ。
- なかなか夜寝付けない。
- 時々、この世から消えてしまいたいと思うことがある・・・・
このような症状を呈する精神疾患「うつ病」。
うつ病の治療を受けている人は全国で100万人にのぼっており、治療を受けていない人を含めるとおよそ270万人に達するという推計調査もある。
何を隠そう、診断こそ受けていないが僕も「うつ的症状」で苦しんだ時期がある。
ガードレールに突っ込めば楽になれる・・・
新卒で入った会社(クリニック)で僕は、自ら、周りから追い詰められ精神状態はボロボロだった。会社に行くのが怖い。なんとか気力を振り絞って出社するも、その通勤途中でガードレールが目に入る。
このまま突っ込めば会社に行かなくていい・・・
そんなことばかり考えるようになり、僕は会社を辞めた。
(予断だが、あの時追い詰めるのではなくて、支えてくれる人がいたら・・・と思うことがある。だから僕はいつか、同じ経験をしている人の支えになりたいと強く思う。その意味では新卒の経験・挫折は自分の財産だと今は思える)
同じ局面で心が折れる人。乗り越える人の違いは?
レジリエンスという言葉をご存知だろうか。
レジリエンスは精神疾患を発症させないための防御力・抵抗力、そして発症してしまった精神疾患を治すための回復力という意味合いで用いられる。
ここに詳しい
このレジリエンスの強化に「栄養学」という科学が非常に大きな役割を担っている。
あの時、僕はレジリエンスがなかった。
もし、あの時レジリエンスを育む習慣をもっていたら・・
その一つの答えが「栄養学」だ。
うつ病と栄養学的問題との関連
本書より、うつ病と栄養学的問題の関連を抜粋する。
- 糖尿病、メタボリック症候群はうつ病のリスクとなり、うつ病になるとこれらの病気の発症リスクが高まる。
- アミノ酸では、トリプトファンの摂取不足がうつ状態を誘起する可能性が指摘されている。活性型メチオニンには抗うつ作用がある。
- ミネラルでは、鉄や亜鉛などの微量元素の不足がうつ病のリスクを高める、あるいはうつ病の状態を引き起こす。
本書「こころに効く精神栄養学」は、うつ病などの精神疾患と栄養の関連性を39の「エッセイ」として紹介している。文豪や歴史人物などを例に挙げたりして堅苦しくなく、さくさく読める。それでもって、精神栄養学のエッセンスが濃縮されている。本書を読んで自分の生活習慣を省みてほしい。僕も本書を読んで、改めて栄養学の重要性を再認識するとともに、本書に書いてあったTIPSを早速自分の生活に取り入れようと思う。
うつ病を予防することは、ハイパフォーマーになることと同義
うつ病なんて自分には関係ない!
そう思っていないだろうか。
うつは今や「国民病」。いつ、どんなタイミングで自分に降りかかってくるかはわからない。
あなたがもしうつ病に関心を持ち、予防したいとおもうならぜひ本書の一読を強く勧める。本書は栄養学だけでなく、うつを防ぎ毎日を快適に過ごすための知恵が豊富に詰まっている。
そして、あなたがうつを予防することの恩恵はただ病気を防ぐということにとどまらない。
うつ病を予防することは、ハイパフォーマーになることと同義
と僕は考えている。
うつ予防=脳機能を最適に保つ
ということだからだ。
うつを予防し、脳機能を高めハイパフォーマーになる習慣。
それを身に着けたあなたは「レジリエンス」が飛躍的に高まり、どんな苦境も乗り越えられる強い人間になるだろう。
最後に「栄養」に関する非常に興味深いはてぶを紹介する。
世界のエリートがIQ・学歴よりも重視! 「レジリエンス」の鍛え方
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