なぜ人は変われないのか。
多くの人は現状に満足せず、よりよい自分になる事を目指して生きている。
一念発起して様々なチャレンジをする。
しかし、往々にしてチャレンジは失敗する。
こうして「どうせ自分は変われない」という観念を強くしていく。
なぜだろう。
どうして人は変われないんだろう。
そもそも「変わる」ってなんだろう。
研修先にふらっと立ち寄ったBOOKOFFで投げ売られていた1冊の本を手に取った。
それは言わずと知れたベストセラー「チーズはどこへ消えた?」である。

- 作者: スペンサージョンソン,Spencer Johnson,門田美鈴
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2000/11/27
- メディア: 単行本
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薄い絵本の様な装丁のこの本。
30分もあれば読み終えることができる。だが、この薄い1冊には「なぜ人は変われないのか」に関する重要な答えが記してあった。
それは「変化」に関する、知らず知らずのうちに身に着けていた間違った信念である。
「変わる」というものに対するマインドセットといったところだろうか。
なぜ人は変われないのか、という問いは「変化=素晴らしいもの」という前提で問われる。
しかし、チーズはどこへ消えた?を読むと、知らず知らずに僕たちは「変化=恐怖」という考えを知らず知らずのうちに身に着けていたことを思い知らされる。
なぜ人は変われないのか?に対する答えを出すにはまず「変化とはなにか。変化に対して自分自身がどのようなマインドセットを身に着けているか」を客観視するところから始めなければならない。
この1冊には、「変化」に関して重要な示唆を与えてくれる。
例えば「変わらないという選択をすることは、変わるという選択をすることによって生まれる状況よりも困難なものになる」という事である。
このエントリーネガティブ感情との付き合い方。でも紹介した
プロカウンセラーの共感の技術のこの考え方である。
不快な感情、マイナスの感情、否定的な感情もそれ自体は何ら悪いものではありません。それを感じることがそれ自体で健康を害したり、アタマをおかしくさせたり、心を破壊することはありません。むしろ、そうした感情を感じてしまうと破壊的な結果になると信じ。死に物狂いでそうした感情を避けよう、なくそう、減らそうとすることが、結局は破壊的な結果をもたらしてしまうのです。
ネガティブ感情との付き合い方。 - 禁欲主義者からの手紙
つまり「変わる」ことにつきまとう「恐怖」に関して考え方を誤り、変化に関する恐怖を避けて「変わらない」という選択肢をすることは、結果としてその恐怖を増幅させてしまう。
ということだ。
なぜ人は変われないのか、という問いに対してはまず
「チーズはどこへ消えた?を一読し、「変化」に関する正しい認識を持つ。」
ということが第一歩になるということを確信している。

スイッチ! ──「変われない」を変える方法 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者: チップハース,ダンハース,千葉敏生
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2016/10/06
- メディア: 文庫
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